英語が大好きな人、勉強中の人、英語圏の文化やスポーツに興味がある人などなど・・・に向けたブログです。英語表現を説明したメルマガ、書籍、音楽、独り言などをお届けします。どうぞお立ち寄り下さい。
◆ I’m done 
~(1)終わりました (2)もうだめだ~

今回は、米英で使われ方の異なる表現を導入として取り上げました。レストランなどで、まだお皿の上に少し食べ物が残っているものの、暫くフォークやナイフを動かしていないような状況では、ウェイターやウェイトレスが「Finished?」と尋ねてくることがよくあります。ここで、米国でなら、上記I’m done. でもI’m finised.のいずれを使っても、「もう終わりました。」という意味になります。しかし、英国でI’m done.と言えば、もっぱら(2)の「もうだめだ。」「俺はおしまいだ。」という意味になるそうです。

もっとも、(2)の意味は、(1)の意味に包含される、換言すれば、(1)の中での特殊な状況としての(2)があるとも言え、異なる2つの意味と言うのは言い過ぎかもしれません。但し、(2)は必ず否定的なニュアンスであるという点で、(1)とは際だった差異があると言えます。 (1)の例をもう一つ挙げると、サッカーで3得点、すなわちハットトリックを記録したものの、さらに4点目をあげたような場合、「彼(彼女)は、ハットトリックにとどまらず、4点目を・・・」などと報じられますが、そのような場合、He(She) was not done yet. となります。

似たようなニュアンスの表現としては、否定的な文脈で、have(has) seen enoughというのが有ります。例えば、ボスが部下のミスを再三見せつけられたので解雇する場合や、監督がマウンド上で火だるまになる自軍投手をベンチで我慢して見ていたものの、耐えきれず投手交代させる場合などが適例でしょう。後の例では、The manger is coming out of the dugout to change pitchers. He has seen enough.  などとアナウンサーが実況します。Enough is enough. (もう沢山だ!)は、否定的なニュアンスが更に強い表現ですので、使いどころを間違えると大変です。

おしまいに、「最後までやり遂げる」ということを暗示的に意味するgo the distanceという表現を紹介します。これは「遠くに行く」というイメージは見えるものの、必ずしも「最後まで」という意味は、読みとれない表現かもしれませんね。実際、野球で用いられる場合には、投手が完投する(1試合を一人で投げきる)という意味になりますので、やはり「最後まで」という意味を含んでいることを示しています。

生来の新しいもの好きということもあり、先日GTECなる英語のテストを受験してみましたので、本日はそのレポートを致します。

ご存知でない方もいらっしゃるかと思いますので、まずGTECとはどのようなものかをご説明します。GTECとは、Global Test of English Communicationの略で、ベネッセコーポレーションとベルリッツ・インターナショナルが共同開発したビジネスシーンで真に役に立つ英語力を測定できる新しいタイプのオンラインテストです。(発行人も、ベルリッツの某教室で受験しました。)

GTEC のTOEIC との大きな相違点は、ライティングとスピーキングがある点です。これを実現するために、試験形式はいわゆるCBT(computer based test)です。すなわち、ひとつの部屋には受験者がひとりだけ割り当てられ、ヘッドフォンとマイクを着用し、PCからの出題に対して回答してゆきます。

受験は、希望する日時を予約する形で申し込みます。試験時間は約80分ですが、各パートが終了したら、どんどん次へ進むことも可能ですので、80分以内に終了することもありえます。試験終了後すぐに、リスニングとリーディングに関する部分の採点はオンライン上で見ることができます。その後約1週間で、残りのライティングとスピーキングを含めた採点完了通知のメールが送付され、リンク先のウェブ上にテスト結果が表示される仕組みでした。また、申し込み時に設定した、リスニング、リーディング、ライティング、スピーキングそれぞれとの目標到達レベルとの相対評価も表示されていました。

リスニングとリーディングは、TOEICと同様の出題形式ですが、モニター上に、回答中のユニットの残りの設問数と残り時間が表示されているので、どこかの問題で時間を費やすと、焦りを産んでしまう懸念があります。また、GTECは一度ページを前に進めると、二度と戻れないというルールがあります。従って、行き詰まった問題をひとまず迂回して、以降の問題を先に片付けるというtipsは効かないのです。

ライティングは、与えられたある状況下で、メール、報告書などを書くことが求められました。その際に、必ず盛り込むべきポイントも示されているので、個人的には逆にやり易かった気もしました。スピーキングも、ライティング同様、ある状況が与えられ、数分の準備期間後、数分の録音時間(自ら録音開始のアイコンをクリックしてスタート)のうちに、求められることを英語で吹き込むという要領です。発行人は、ある問題において、言いたいことをうまく纏めきれず、吹き込んでいる途中でタイムアップになるという「屈辱」を味わってみました。

全体的な感想を申し上げれば、予想していた以上によくできたテストだったと思います。今後、これがどの程度ビジネス英語力判定のベンチマークとなってゆくか、注目してゆきたいと思います。



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◆ Start over 
~始めからやり直す~

テレビ・ゲームなどの終了時に、無情にも画面に出てくるGame Overや、かつてヒットした歌謡曲Love Is Overなどを持ち出すまでもなく、overに「終わり」という意味があることは皆さんも御存知でしょう。ただ、overに限ったことではありませんが、英語においては前置詞の使い方は、非常に複雑かつ奥行きのあるもので、前置詞のフィーリングが判ってくれば、英語を用いたコミュニケーションが楽しくなってくるように考えるのは、発行人だけではないでしょう。

さて、start overという表現を初めて見たのは、地下鉄の駅にある発券機の画面上でした。たまたま、購入金額を一桁間違えたこともあり、まさに「最初からやり直す」ことが必要であったので、容易に意味が類推でき、躊躇わずにSTART OVERというボタンを押すことができました。余談ですが、言葉というものは、本来このように習得するのが理想なのでしょう。ここでのoverは、「すっかり、完全に」というニュアンスで、think it over(熟考する)などにも使われています。

ところで、start overが、「始めからやり直す」という意味ですが、「ゼロから」という意味を表すのが、from scratchという表現です。例えば、親の事業を継ぐのではなく、脱サラをして全くの新規で会社を立ち上げる場合などは、from scratchというイメージです。

一方、「途中で止める」「いったん停止する」というイメージの表現も幾つか紹介致しましょう。take backは、発言などを取り消す、という意味があります。また、チェスなどで、指したばかりの手を止める、所謂「待った」をする場合にも使われます。もう少し、堅い表現で、単なる言葉ではなく、命令、公式見解、指示などを取り消したり撤回したりする場合には、withdrawという言葉がしばしば使われます。また、法律上無効にする、という場合には、nullifyという言葉が用いられます。nullが「ゼロ」という意味を持ち、fyという接尾語が「~にする(=make)」であることを考えると、合点がいくところですね。
◆ Steal the show 
~主役を演じる、注目を浴びる~

直訳は「ショーを盗む」ということですが、そのイメージ通り、本来主役が集めるべき(観客、聴衆、マスコミ、世間などの)注目を独り占めにするという
意味です。本来は控え選手でありながら、代打として起用され、起死回生の逆転ホームランを放った選手などは、翌日の新聞などで”steal the show”と報じられることがしばしばです。また、このような選手は、unlikely heroなどとも称されます。また、主役が休演した場合に備えてスタンバイしている代役用の控えの役者は、understudyと言います。ここからは発行人のguessですが、まだ修行(study)中というところから来ているのでしょうか?under negotiation(交渉中)、under construction(建設中)などと言いますので。

steal the showの後、余勢を買って、そのシーズンはレギュラー選手を追い落として活躍を続けたものの、その翌年は全くの不振に終わることもよくありますが、そのような場合には、one year wonderと呼ばれます。これの類似形として、大ヒット曲に恵まれたものの、その後は「泣かず飛ばず」という歌手は、one hit wonderと呼ばれます。また、いわゆる「2年目のジンクス」は、sophomore jinxと呼びます。sophomoreが、4年生大学の2年生というところから、来ている表現です。

ダークホースという言葉は、日本語にもなっていますが、英語のdark horseも同義で、予想外に勝利を収めた者(選手、馬など)を指します。これに対し、勝利間違いなしと見込まれる本命は、shoo-inと呼ばれます。また、戦前の予想が不利な者はunderdog、勝利する見込みがない者は、also-ranと言われます。

さて、最後に冒頭のsteal the showの類似表現のupstageを御紹介しましょう。upstageは、舞台の奥の方という意味ですが、ここで客席の方を向いて演技をすると、競演の役者は必然的に観客に背を向けることを強いられます。ここから、upstageが動詞として、「自らに注目を集める」という意味になるわけです。字面だけからでは、意味が類推しずらい単語のひとつと言えるでしょう。

書 名 : VOA英語経済ニュースの聴き方
著 者 : 小林敏彦
出版社 : 語研
出版日 : 2003年5月初版
難易度 : ★★☆

トピックスを経済分野に限定した上で、実際のVOA(Voice of America)で放映されたニュースをCD-ROMに収めたもの。本分野を職業とし、かつリスニング力も強化したい向きにはお奨めの1冊。